川上未映子
ゲーム『桃太郎電鉄』を息子と楽しい気持ちでやっていたのだが、女性の「いやーん」という声が、おならとかと一緒にボタンを押すと鳴る面白効果音として設定されている。全年齢対象、家庭用ゲームで。こんな発想や企画が週に50万本売れるエンタメで通る現状。怒りより何よりもう精神的ダメージがつらい
— 川上未映子 Mieko Kawakami (@mieko_kawakami) 2020年12月4日
桃太郎電鉄は遊んだことがないです。
川上未映子は知ってる。『すべて真夜中の恋人たち』は傑作だった。他にも幾つかの著作を読んでいる。
このツイートはフェミニズムというお題目で語られるほどのものかとも思うが、市井の女性たちの生き辛さの一端を明らかにして問題視しているということから言えば、フェミニズムが取り上げていることそのものだろう。でもフェミニズムを外れて話したい。
twitterのリプライにはこんな言葉が並ぶ
「生きてて楽しいすか?」
「精神的ダメージ?今後つまらなそうな人生送りそうで心配w」
「グチグチ言ってないで、やらなきゃよいと思いますよ。」
嗚呼、俺はこういう奴らが死ぬほど嫌いだ。
世の中にある種主様々な問題に目を向けずに自分の身の回りの快楽だけを大事にして生きてるような奴ら、そういう人間が嫌いだ。
生きてて楽しかって?そうやって世の中で小さな苦しみに喘いでいる人間を嘲笑って楽しいのか?って返すね。
心配?字面だけは正しいけれど、その裏に隠れている嘲笑がはっきり見てとれるぞ。そういう正しい言葉に隠して敵意を届ける物の言い方が嫌いなんだよ。はっきり言えよ。
やらなきゃいい?自分が怒りを覚える場所に立ち寄らなければいいというのは目をつむれと言ってるのと同じだよ。ずっとお前は目をつむって生きてろ。
PUNKが好きだったので怒ってる音楽が好きやねん。自分の身の回りや社会の不正義に対して怒りの声をあげるということに正しさを感じる。
そんな、日々怒ってなってないで、そういう怒りを感じる事柄からは離れて、穏やかに身辺の幸せを大事にして生きて行くのがよい、みたいな言説があるけれど、そういうのにはウンコを投げます。そんなこと言ってるから世の中良くならないんやんか。怒ってシステムの不具合がここにあると主張しないと。誰も耳を傾けてくれないやんか。
やっぱり世の中に怒ってないと。完全な社会なんてないんだから。バグは報告しないとシステムは良くならないやんか。