カリオストロの城

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これを読んだ。

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宮崎駿が初監督作の『カリオストロの城』製作のために優秀なスタッフを剛腕というか無茶というか仁義なき引き抜きを行ったことが記されている。まあそれはいい。

映画は制作費の5億円すら回収できないほど大コケ(配給収入3億)しパヤオが次回作を作れる可能性はゼロとなった

という記述があるけれど果たして本当にそうなんかな、と。

カリオストロの城』以前に『未来少年コナン』というNHKで放送された連続アニメーションがありました。これが1978年。この作品の評判はとても高くてアニメ雑誌などでもその通りだった。
リアルタイムで見ていた者から言わせると、毎週次の展開が楽しみで、こんなに楽しいアニメーションはない!と思わせる作品だった。この作品で宮崎駿という名前を認識したアニメファンも沢山いたと思う。

で、カリ城ですよ。1979年です。

当時、中学生でした。
友達と連れ立ってジャッキー・チェンの映画(タイトル忘れた)を観に行きました。そしたらもう上映が終わってたんですよね。「どうしよう」ってなって「じゃルパンでも観るか」となって『カリオストロの城』を観に行った記憶がある。

で、観て度肝を抜かれたんですよね。こんな面白くて楽しくて凄い映画があるかと。銃とカーチェイスが出て来ない映画なんて何に写してるのか意味が分からないと思ってる馬鹿中学生を熱狂させました。映画を観終わって帰りの電車の中で友達たちと何処の場面が良かったかみたいな話をして盛り上がった記憶がある。映画好きの中学生をそれくらい熱くさせた作品だったのです。
以降は宮崎駿という監督は自分の中では信頼できる名前になった。それくらい良作だったんです。

だから、興行収入は低かったのかも知れないし、出資者や業界関係者の評価は芳しくなかったかもしれないけれど、ボンクラ中学生のシネフィル予備軍を熱狂させた映画だったということは記録しておきたい。「いやージャッキー・チェンの映画が終わってて良かったわ」と誰か(越野君)が言ったことも忘れてない。

そんな自分に言わせると、宮崎駿監督作のピークは『未来少年コナン』と『カリオストロの城』。次点で『風の谷のナウシカ』から『紅の豚』まで。後は余韻です。でも監督作ではないけれど『長靴をはいた猫』とかは子供自分に楽しませてもらったから最高だった。あの人はアクション(アニメーション)映画を作らせたら最高なんだと思いますよ。